あなたと防災をつなぐ りたの防災の取組

掲載号: りたらしい 141 号
発刊日 2026年9月

2026年7月28日、熊本県で震度7を観測する地震が発生しました。2016年熊本地震から10年と3か月。大きな災害が起こるたびに、被災地の大変さに思いを馳せながら、被災地のために何ができるか、そして、いつか自分の身に降りかかるかもしれない災害に対して何ができるのかを突きつけられているように感じます。

 りたは防災の専門家ではありません。だからこそ、岡崎市防災課や災害ボランティア・おかざき、あいち防災リーダー会、女性防災クラブはじめ、専門性を有する機関・団体と、地域の方々の橋渡しをすることに努めてきました。また、防災の自助力・共助力を高めるための実的な講座やワークショップにも力を入れてきています。5つの地域交流センターでは、それぞれの地域事情に合わせた講座、子ども/女性/障がい者/若者など、様々な属性、立場や状況に応じた学びの場を設けてきました。今一度、こうした10年間の取組を振り返りながら、私たちができること、すべきことについて考えたいと思います。

りたの防災の取組

自分たちで災害リスクを洗い出し、備える ー「「地区防災計画」「防災マップ」づくり ー

 りたは、2015年度から2016年度にかけて、市の防災危機管理課(現・防災課)と協働で「地区防災計画」の策定を支援しました。「地区防災計画」とは、住民や事業者が主体となって定める地域の防災計画です。矢作北学区、松本町、中之郷町、桜井寺町、若松東、藤川西部、戸崎六区、西本郷町の8地区(りた担当は7地区)で、各地区3~4回のワークショップを開催しました。専門家による講習やまち歩きによる災害リスクの点検、災害シミュレーションなどを行い、地域の課題や実情について住民同士で話し合いながら、各地区に合った計画づくりを進めました。あわせて、他の地区が自力で取り組めるよう策定マニュアルも作成しています。
 2016〜18年度は岩津支所と連携し、丹坂町(恵田学区)、桑原町緑陽台(細川学区)、上奥殿(奥殿学区)で住民による防災マップづくりを実施。自分たちで災害リスクについて学び、情報をまとめ、発信し、備えるという一連のプロセスが地域防災力の向上につながりました。

きめ細かく対象を設定したプログラム

地域交流センターでは、毎年必ず防災をテーマにした講座やワークショップを行っており、その数は30を超えます。毎回主な対象や切り口を変えることで、様々なニーズに応えると共に、女性や子育て世代、中学生・高校生・大学生、親子層、それぞれができること、すべきことについて知る機会を提供し、いざという時の担い手の拡充を図ってきました。(下表)

主な対象切り口事業例(年)
幼児の父母幼児向けの備えや応急処置について学ぶむらさきかん防災講座(2015)
子育て世代の助成台所・暮らしの延長で備えるやはぎ大楽・防災講座(2017.2018)
親子・子ども実験と工作で「見てつくる」自宅での避難生活に必要なあれこれ(2016・なごみん)
小学生・親子遊びを通じて防災を学ぶ防災×ボドゲ(2023・やはぎかん)、防災交流会(2024・やはぎかん)
聴覚障がい者生徒が「教える側」に立つ手話防災(2016・なごみん)
地域役員・総代会他学区・自治体の訓練事例を持ち帰る町内会サミット(2024)、防災交流会(2025)
女性防災クラブ短大生と組み、担い手不足自体をテーマに防災講座(2021・やはぎかん)
高齢者を支える人包括支援センターと共催、避難所開設を疑似体験むつみ地域交流会(2024・悠紀の里)
防災以外の活動団体日頃の活動を災害時に活かす防災フェーズフリー(2026・むらさきかん)
地域交流センターで行われた防災関連事業(抜粋)

自助力・共助力を高める

 南海トラフ地震は、30年以内に60〜90%程度以上の確率で起こると言われています(政府地震調査委員会・2026年1月1日時点)。家庭で備蓄をしていても、外出先で被災したり、家屋の倒壊などで備蓄品が取りに行けなくなるということもあり得ます。避難所だけでなく、自宅避難、車中泊などの避難場所によって、また季節によっても必要な備えが変わります。
 備えはどれだけしても、十分ということはありません。常に防災の情報をアップデートして自助力を高めること、そしていざという時に助け合える共助力を高めることが何よりもの備えになります。
りたはこれからも、様々な切り口で防災の取組を続けていきます。もし「これまでのプログラムを自分の地域でやって欲しい」「新たにこんなテーマで講座をしてほしい」などのご意見やアイディアがありましたら、ぜひお寄せください。

様々なプログラムの類