市民活動のステップアップを目指して!市民活動サポート研修 

掲載号: りたらしい 136 号
発刊日 2025年11月

平成18年、岡崎まち育てセンター・りた設立。それから19年間、りたは中間支援組織として市民活動を支援してきました。その間、例えば活動の広報媒体は、物理的なチラシ配布から徐々にSNSを活用する比重が高くなるなど、市民活動を取り巻く環境は変化し続けています。りたが指定管理者として運営する地域交流センターでは、毎年一連の企画として「市民活動サポート研修」を開催しています。上述したような時代や社会の要請に応じて市民活動団体の取り組みが変化していけるように、また、団体がもつ特性や課題に寄り添い、コロナ禍をはじめ様々な困難を乗り越えていける考え方やスキルを身につけてもらえるように、考え、企画してきました。講座後も必要に応じて団体をフォローアップや伴走支援し、市民活動団体のマネジメント力向上に貢献しています。「誰かのために」と一歩を踏み出すのが市民活動団体、その背中や足元をそっと支えたいと企画している講座(研修)です。

市民活動サポート研修の概要

岡崎市地域交流センターでは市民活動団体向けの研修を、基礎的な内容から専門性の高い講座まで、幅広い分野にわたって開催してきました。

テーマ講座名内容
マネジメント全般・2022年度(南)「市民活動いちから講座①②」
・2024年度(北)「市民活動マネジメント研修①②」
・市民活動団体登録制度紹介
・団体運営のポイントと事例紹介
・団体運営に関する情報・意見交換会
広報情報発信・2022年度(北)「情報発信力強化研修」
・2023年度(六)「人を巻き込む仕組みづくり研修①②」
・2024年度(六)「市民活動情報ひろば活用研修」
・2025年度(西)「写真や動画を極めよう①②」
・映える写真・動画の実践的撮影講座
・1to1や講座形式での情報ひろば運用
・共感を生む広報力の向上
・コミュニケーション基礎から実践
・チラシづくり、インスタ活用
IT利活用・2022年度(六)「IT利活用研修」
・2023・24年度(東)「IT利活用研修」
・2025年度(六)「IT利活用研修 ①AI編 ②CANVA編」
・ChatGPTやCANVAを活用した広報
・情報モラルの基礎と生成AI
・LINEを団体運営に活かすには
・Google機能の組織内導入
資金調達・2022・23年度(西)「資金調達力強化研修①②」・補助金の意義と活用
・赤い羽根共同募金ハッピーリンク活用
・公益活動補助金などの紹介と申請
ボランティア・2023年度(南)「はじめまして!ボランティア」
・2025年度(東)「受援力のススメ」
・ボランティア受入に必要な受援力
・ボランティア経験者と受入団体の対談
その他・2022・24年度(東・西)「SDGs研修➀➁」
・2024年度(南)「イベント運営レベルアップ講座」
・SDGsの基礎と学校や企業の事例紹介
・パートナーシップ事例紹介と福祉体験
・イベント運営基礎。企画から実践まで

開催予定の講座案内

・11/15(土)「ひとりじゃない社会をつくる、支援のヒント」〔なごみん〕

ひと口に市民活動団体といっても、その活動は文化芸術からスポーツ、子育て、環境、教育など様々。その中でも、ひきこもりや障がい、介護といったテーマは、問題が家庭の中に閉ざされがちで内容が重たいケースもあり、社会が抱える大きな課題です。こうした分野で支援活動を続ける団体こそ、活動のヒントを得て互いのネットワークを広げてほしいと願い、本講座を企画しました。講師は、1,000件以上のNPO等の起業支援・経営支援をされてきた、NPO業界の第一人者である藤岡喜美子氏。現在は、(一社)こども女性ネット東海の実行理事をされています。真に社会課題と向き合う人にこそ聞いてほしい講座です。

・12/9(火)「情報ひろば活用」〔よりなん〕

岡崎市の市民活動団体に登録されることのメリットの一つが、WEBサイト「おかざき市民活動情報ひろば」に自団体紹介のページを開設できることです。現在、約460団体が掲載されています。しかし、せっかく掲載されても、新しい情報が発信されず市民の皆さんに届かなければ宝の持ち腐れ。慣れないと難解に思われがちなこのサイトですが、コツさえ掴めば簡単に作成や更新作業が可能です。活用方法を分かりやすく紐解きますので、どうぞ安心してご参加ください。

これからの市民活動を見据えて

今年度の研修では、生成AIが市民生活に浸透し始め、それを市民活動に活かそうと多くの方がIT利活用講座に申し込まれました。一方、岡崎市が市民活動団体に対して行ったアンケートでは、「会員の高齢化が進んでいる」「新たな会員が増えない」といった回答が多く、活動の継続性に課題を感じている団体が多くありました。来年度は、これらのニーズや課題を視野に入れながら、市民活動が地域の繋がりと活性化をもたらし豊かな社会へと導けるよう、一層力を入れていきたいと思います。引き続きご期待ください。