安城市は4つの地区公園*(柿田公園、秋葉公園、堀内公園、川島河川敷公園)が老朽化してきたことを踏まえ、2024年度、2025年度の2か年で、再整備構想を策定する計画を進めています。本事業では、「専門家による策定委員会」「市民ワークショップ(以下WS)」「市民アンケート」「事業者サウンディング」「パブリックコメント」の5つを経て再整備構想を策定することとしており、りたはWSの企画運営を担当しています(事業全体の受託者は株式会社プレック研究所)。4つの地区公園の再整備構想を同時に検討・策定するという、全国的にもあまり例をみない事業です。WSは、2024年2月から2025年11月までに4回開催します。参加者は安城市内に在住、在勤、在学の方で、約40名、小学生の参加も多いのが特徴です。また、安城市の市民活動センターの協力を得て、市民団体等へも積極的に参加の声かけをした結果、公園活用に意欲的な市民らが多く集まりました。
4つの地区公園の概要

柿田公園
市北部の住宅地の中にあり、広々とした芝生広場、様々な遊具、水辺、グラウンドがあります。また、併設する環境学習施設「エコきち」や、公園に隣接する公民館では室内で遊ぶこともできます。

秋葉公園
市中部の住宅地の中にあり、樹林地と池が大部分を占める自然豊かな公園です。遊具とテニスコートもあり、以前はガリバーの大型遊具が人気でした(現在は老朽化のため撤去) 。

堀内公園
市東部の住宅地の中にあり、遊園地、ふわふわドームをはじめとした大型遊具、広い芝生広場、桜並木、ウォーキングコースなどがあります。市内外からたくさんの人が集まる人気の公園です。

川島河川敷公園
市南東部の矢作川の河川敷にあり、グラウンド、テニスコート、ローラースケート場など主にスポーツ利用に適した公園です。新幹線の高架のすぐ近くで、新幹線の全景が見える穴場スポットでもあります。
ワークショップの概要
第1回(2/23)は「4つの公園のいいとこマップを作ろう」と題して、4公園それぞれ現状の良いところやお気に入り度、利用する頻度を話し合いました。WSの結果、「遠くても行きたくなる公園」を合言葉に、
①4公園のうちで一番利用されていない川島河川敷公園の可能性が無限大
②子どもが自然遊びに夢中になれて、大人は安心して遊ばせられる公園が望まれている
③4公園のいいところは残しつつアップデートを目指す
の3つの方向性を確認しました。
第2回(5/11)は「これからの公園でやりたいことを考えよう」と題して、参加者のみなさんに事前に調べてきてもらった、国内外の魅力的な公園「私の推し公園」について発表してもらいました。それらをヒントに、これからの安城の公園でやりたいことを話し合いました。
その結果、市民らの主な関心事は
①デイキャンプ(昼、夜、宿泊などで火を使うイベント)
②大型イベント(ジャズライブ、映画会、農業フェスなど)
の2つであることを確認しました(図1)。

前半の振り返り&後半に向けて目指すこと
りたがWSの企画で工夫したのは、前半2回は参加者が自分の関心のない公園も含めて4公園について考える、後半2回(8/24、11/9)は自分の関心のある1つの公園について考える、という構成にしたことです。これは、4公園それぞれの特徴、強みを横並びで把握した上で、新たに入れたい機能を適材適所に配置することを意図しています。
また、WSでは、経験豊富なりた職員(センター長ら)がファシリテーターとして活躍しています。今後は、岡崎の公園愛護運営会の経験を活かして、公園を使いこなすアクションの立ち上げも視野に入れて、WSの企画運営を進めます。






